「もしあの時、アクシデントがなければヘビー級の歴史は変わっていたかもしれないって? 僕もそう思うよ」ジョシュは敢然と言い放った。ほぼ1年前、場所も同じさいたまスーパーアリーナでジョシュは初めてPRIDEのリングに上がった。“ヘビー級最後の大物”として注目を集めたが、ミルコをテイクダウンした際に肩を脱臼するアクシデント。ジョシュのPRIDEデビューは、あっという間に終わり、史上最年少UFCヘビー級王者の権威は地に落ちたのである。
だが、専門家の中にはジョシュの言うとおり、“もし”あの時、アクシデントがなければその後のヘビー級の歴史は大きく変わっていたと見る者も少なくない。
「1年経っても、ミルコはスタイルが変わっていない。グラウンドのテクニックに関して、相変わらず不安要素がある」とジョシュ。失われた1年間を取り戻すために、いま再びPRIDEのリングに上がる。
ヒョードルとの大激闘から僅か2ヵ月、早くもリングに戻ってきたミルコ。今回は前回と違い、いつもどおりの試合直前の来日を果たした。復帰戦であえてジョシュという強敵を迎え撃ったのは、「何度やっても結果は変わらない」という自信の表れなのだろうか。1年前の真実はどこにあるのか、それを証明するためにミルコはリングに上がる。
愛する『北斗の拳』のテーマ曲にのって、ジョシュはタオルで顔を隠しての入場。背後には新日本プロレスの旗。リングに上がってタオルを外すと、ジョシュの髪の毛はケンシロウのように逆立っていた。一方、ミルコはうつむき加減に登場し、そのままリングへ歩を進めていく。
ミルコが4点ポジションのヒザを認めたため、この試合は通常ルールで行われることになった。