PRIDE 武士道 -其の九-
2005.09.25 有明コロシアム
PRIDE
第14試合 ライト級トーナメント 準決勝1R10分、2R5分
2R 終了 判定 3-0
 1回戦で川尻との究極日本人対決を、PRIDE史上に残る名勝負の末に下した五味。ローキックのダメージが気になるところだ。一方のアゼレードは小谷を秒殺し、全くのノーダメージで準決勝を迎える。
 体力的にも精神的にも消耗している五味にとって、かつて苦戦を味わわされているアゼレードは厄介な相手だ。所も同じ有明コロシアムで、アゼレードがリベンジを果たすのか、それとも五味が返り討ちか? 日本人初のPRIDE GP制覇の夢を背負い、いま五味が人生最大の勝負の場に立つ!
 まずはリベンジを狙うアゼレードの登場。元気いっぱいにポーズを決めながら、余裕を見せ付ける。入場曲に合わせながら、蹴りを放ち、カメラに向かって舌を出しておどけてみせた。そして、10,775名(超満員)の大観衆が有明コロシアムの天井を突き破らんばかりの大歓声で五味を迎える。フードを被り、大きく息を吐く五味。雄たけびを挙げてリングインだ!

第13試合 ライト級トーナメント 準決勝1R10分、2R5分
2R 終了 判定 3-0
 一回戦ではパルヴァーの豪腕に苦しめられたものの、最後は膝蹴りでマットに沈めたマッハ。ハンセンはイーブスとのタフファイトをスプリットの判定で制して準決勝進出となった。マッハはゴング前から激しくハンセンを睨みつける。

第12試合 ウェルター級トーナメント 準決勝1R10分、2R5分
1R 9分51秒 TKO(サッカーボールキック)
 1回戦はバローニにタフファイトで勝利を収めた美濃輪に対し、ブスタマンチは須田に一本勝ちを収めて余力を充分に残している。体力的にはブスタマンチが有利だが、“ぶっ壊れた”美濃輪のミラクルに期待したいところだ。スタンド勝負、またはグラウンドでガッチリと抑え込みに行けば美濃輪にも勝機はあると思われるが、今日のブスタマンチの技のキレは要注意。
 ブスタマンチが白い道衣を着て、渋い表情で入場。やや固さを感じさせ、ステップを踏み外す。さしものベテランも1日2試合、この大舞台で緊張しているのか。美濃輪の入場には、場内から大きな手拍子が沸き起こる。真っ赤なタンクトップに身を包み、恍惚とした表情で登場。拳を振り上げて場内の声援をさらに煽る! 最高潮にヒートアップだ。
 かつてブラジリアン・トップチームで、ブスタマンチから教えを受けた事もある美濃輪。師匠を超え、美濃輪にスーパーヘブンは訪れるのか、それとも地獄が待っているのか!?

第11試合 ウェルター級トーナメント 準決勝1R10分、2R5分
1R 7分58秒 KO(スタンドでのパンチ)
 一回戦で長南を22秒で下し、ノーダメージで勝ち上がったヘンダーソンと、アカーシオとフルラウンドで戦った郷野。ディフェンステクニックには自信を持つ郷野だが、ヘンダーソンと比べるとダメージがあるのは火を見るより明らか。そこがどう勝負に影響するか?

第10試合 ライト級トーナメント一回戦1R10分、2R5分
1R 11秒 TKO(グラウンドでのパンチ)
 ZSTから初登場でいきなりトーナメントにエントリーされた小谷。“5秒いちころパンチ”なる必殺技を携えて、「普通に勝つ」と宣言している。表情一つ変えず、相手を壊しにいく姿は“格闘マシーン”と表現され、かつては無敗を誇った天才児である。
 対するアゼレードは5月の有明大会で五味を苦しめた、シュート・ボクセが誇るライト級最強ファイター。「今回はなぜ自分がジョーカーと呼ばれているかを知らしめる」と、不気味な予告をしている。
 マンガとゲームをこよなく愛するおたく出身の小谷が勝つか、それともアゼレードが本当にトーナメントの“ジョーカー”となるのか? 予測不能の一戦がいま始まる!
 アゼレードは青い柔術衣に身を包み、音楽に合わせて蹴り、パンチ、バックキックを繰り出しながら余裕綽々の入場。小谷は大きく息を吐き、軽く手を挙げての入場。静かに、表情一つ変えずにリングイン。

第9試合 ライト級トーナメント一回戦1R10分、2R5分
1R 7分42秒 スリーパーホールド
 遂に究極の一戦が実現する。武士道誕生以来、階級を問わずエースとして君臨してきた五味。「このトーナメントは僕が作ったトーナメント。僕がベルトを取るためのトーナメントなんですよ」と、一見傲慢に聞こえる言葉を口にする五味だが、五味本人からはそんな様子は感じられない。自然に口を付いて出てきた言葉という印象を受ける。珍しく試合前からテンションが上がっているという五味。今回の試合に向けて原点であるレスリング、総合のスパーリングの数を増やした。さらに五味は「PRIDEに出た頃と同じ気持ちに戻りました」。ギラギラしていたあの頃を取り戻した五味が、自身の言う時代が選ぶ男になれるか?
「もうここまで来たらどうこうないでしょう。僕と五味君、どっちが強いかを決めるだけですよ」そう言い放ったのは川尻だった。ようやく辿り着いた五味との試合、「緊張よりも楽しみの方が大きい」と語る。また「試合の展開がどうなるかの選択権は僕にある」と話していた川尻。いずれにせよ、「真剣で斬り合う」ようなスリリングな試合になることは間違いない。
 川尻は修斗のベルトを巻いての入場。リング下で体を動かせて、少しでも早く戦わせろと言わんばかり。五味は深くフードをかぶっている。リング中央に歩み寄っても、じっと睨みつける川尻に対して、五味は全く視線を合わさない。大歓声に包まれる有明コロシアム、そしてPRIDE史上に残る激戦のゴングが鳴った!

第8試合 ライト級トーナメント一回戦1R10分、2R5分
2R 終了 判定 1-2
 事実上のアメリカVSヨーロッパ最強決定戦、いや外国人最強決定戦といってもいい豪華な対戦が1回戦でいきなり実現した。
「自分たちの試合は噛み合うと思うよ。二人ともエキサイティングで、攻撃的なファイトをするタイプだからファンも喜んでくれる試合になるだろう」とイーブス。
 それに対してハンセンは、イーブスについて多くを語ることなく、「準決勝は桜井と闘いたい。彼はレジェンドファイターだからね。決勝は五味と対戦するのが理想だ」と、すでに次を見ている様子だ。
 イーブスが敗れている選手に、ハンセンはことごとく勝利を収めている。過去の実績を考えたら、ハンセン有利は動かない。ハンセンの自信もそこから来ているのだろう。
 しかし、イーブスは「過去の実績はこの試合には関係ない。それに、自分はもう以前の自分とは違う。ハンセンをターゲットに捕らえる位置まで来たんだ」と、甘く見るなと強調。
 立っても寝ても打撃戦となりそうなこの一戦、世界最高峰のテクニックが見られそうだ。
 頭にバンダナを巻き、静かな表情でゆっくりと入場してきたのはイーブス。リングに上がると四方のロープにリバウンド。ハンセンはチエックのシャツに身を包み、両手を挙げて声援に応える。トップロープを飛び越えてのリングイン。

第7試合 ライト級トーナメント一回戦1R10分、2R5分
1R 8分56秒 TKO(グラウンドでのパンチ)
 五味と川尻の頂上対決に注目が集まりがちのライト級GPだったが、桜井”マッハ”速人が73kgに体重を落とすということも、それに匹敵する事件だ。これまで83kg級で戦ってきたために、実力を発揮できなかったマッハ。しかしマッハは本来76kgがベストウエイトであり、76kgで戦っていた修斗時代には無敵を誇っていた。そのマッハがさらに軽い階級に挑戦するというのだ。「ここまで体重を落としたことがないから、自分でもどうなるか分からないよ」とマッハ。しかしそれはネガティブな意味ではなく、ポジティブな意味での「どうなるか分からない」ということだろう。今回のテーマは”無心”。無心の野生児がそのポテンシャルを発揮する。
 ライト級の中で最も肉体的にアドバンテージを持っているのがマッハなら、最も肉体的なハンデを背負っているのがパルヴァー。マッハとは実質2階級の差がある。しかしパルヴァーに不安はゼロ。TAISHO戦以来、トレーナーを付けて、週に4回のウエイトトレーニングを敢行。さらにそれと並行してスタミナをつけるトレーニングも行ってきた。ただ体を大きくしただけでなく、動ける体を作ってきたのだ。「僕のパンチはヘビー級でも倒せるよ」と笑うパルヴァー。パルバライザーがライト級のベルトを勝ち取るか?
 パルヴァーのセコンドには名将パット・ミレティッチ、マッハは胸に日本の国旗と武士道の文字が入った道衣姿。

第6試合 ライト級トーナメントリザーブマッチ1R10分、2R5分
1R 4分04秒 アンクルホールド
 5月の有明で不覚を取り、リザーブマッチ出場となってしまった三島。前回はずっと続けてきたウェイトトレーニングをやめて試合に臨むという新しい試みをしたが、それが裏目に出てしまったという。今回はウェイトトレーニングを再開し、「こっそりと」優勝を狙う。
 ベネットは同じ大会で前田吉朗に初の黒星をつけ、「何で俺がリザーブマッチなのか? 俺をリザーブマッチにした事を後悔させてやる」と荒れ狂う。今回、ベネットは何と柔術を習ってきた。それも、習うために頭を坊主に丸めたほどの熱の入れようだ。「腕十字、チョーク、フロントチョーク、三角絞め…何でも極められるぜ!」と豪語するベネット。その言葉を聴いた三島は「いややなぁ…」と苦笑い。
 ベネットの柔術特訓は吉と出るか、凶と出るか?
 イヤホンで音楽を聴きながら登場したベネットに、三島は大好きなスヌーピーを抱いて理解不能なファッションで入場。ここでベネットもスヌーピーを取り出し、殴りつけるという暴挙。同時入場で、先に三島がリングインしてバック宙を見せる。ベネットはもったいつけてなかなかリングインしなかった。しかも、リングインすると三島の大好きなスヌーピーのぬいぐるみを引き裂く!
 ルールチェックの際、いつものようにベネットが相手を見ずにカメラへ向かってアピールすると、三島も負けじとアピール!

第5試合 ウェルター級トーナメント 一回戦1R10分、2R5分
1R 3分20秒 アームバー
 現役修斗世界王者としてPRIDEのリングに上がる須田。しかしそこは競技生活10年目を向かえるベテラン、「特に緊張もないですよ。今はもう練習でやったことを試合で出すだけ」と非常に落ち着いている。さらに「自分は打・投・極すべて出来ると思ってます。全局面で僕の動きに注目してください」と須田。チャンスがあれば飛びつき十字など派手な技も狙いますと宣言した。またブスタマンチ戦に向けて「僕もブスタマンチももう年なんで、負けた方が引退でいいんじゃないですか。ブスタマンチは試合を見ていても、年齢からくるスタミナのなさを感じる。僕が引導を渡してあげますよ」と、何とブスタマンチに引退宣告をしている。
 そんな須田の発言に、珍しく苛立ちを見せたブスマンチ。「須田はそんなことを言っているのか?私は勝っても負けても引退するつもりはない。まあ須田がそのつもりなら、私が須田の引退のお手伝いをしてあげよう」と、怒りを露にした。今回のトーナメントに向けてヨガのコーチを招聘し、コンディショニングにも気を付けており、スタミナにも問題はないと語っている。
 白い柔術衣を見にまとうブスタマンチ。須田は修斗のベルトを腰に巻いての入場となった。

第4試合 ウェルター級トーナメント 一回戦1R10分、2R5分
2R終了 判定 3-0
 5月の有明大会での初対決では、美濃輪が試合を有利に進めていながらも打ち合いにいったところで逆転KO負け。しかし、両者ともフラフラとなるタフファイトだった。
 バローニは「前回のままの俺だと思ったら大間違いだ! 前回の敗戦すら忘れてしまうような、最悪の負け方を味わわせてやる!」と息巻き、「俺ほどのベストコンディションのヤツは他にいまい!」と自信をアピールする。
 リベンジに賭ける美濃輪は恒例となった自然を利用したトレーニングとして、今回は日本一の山、富士山を選択。だが、折からのオーバーワーク気味のハードトレーニングの影響もあり、高山病で倒れるというアクシデントを迎えてしまった。美濃輪は「それは計算どおり。逆に良かった。3日間寝込んで“生きますか? 死にますか?”という声が聞こえたけれど、そのおかげで1・5のバッテリーを手に入れることが出来た」と、相変わらずの美濃輪節。「明日はぶっ壊れます。テーマはファンの声援を受けての追い風ダッシュと、ぶっ壊れること。ぶっ壊れたらどうなるか自分でも分からない」という。
 予想をはるかに超えた大激戦となりそうなこの一戦、無事に終わりそうもない。
 バローニは真っ赤なガウンにサングラス姿で、堂々とした入場。筋肉三兄弟のマーク・コールマン、ケビン・ランデルマンを従えての入場だ。ダンスを踊るように、余裕すら感じさせるムーブでリングまで歩を進めた。
 美濃輪はスキンヘッドにタンクトップ、ファンの声援を全身に感じるようにたっぷりと間をとり、雄たけびを上げてのリングイン!

第3試合 ウェルター級トーナメント 一回戦1R10分、2R5分
1R 22秒 KO(スタンドでのパンチ)
「ヘンダーソンじゃなかったら、GPに出るつもりはなかったですから」と、自ら強敵を指名した胸中を語った長南。ミドル級でもトップコンテンダーだったヘンダーソンを迎え撃つ長南は、この試合に向けて肉体改造に着手した。「キックとスタミナは自分の方が上。そうやって自分が優っている部分を交差して戦うことが鍵になる」と長南。「先のことは考えてないし、消耗せずに勝とうなんて思ってない。死ぬまでやるつもりで戦う」と語る長南の覚悟の一戦を見届けろ。
 驚きのウェルター級GP参戦だったものの、ヘンダーソン自身に特別な意識はない。「あくまで自分の目標はミドル級でベルトを巻くこと。その前にウェルター級のベルトを頂いておこうかなと思っているだけさ。階級が変わったからといって、僕がダン・ヘンダーソンであることに変わりない」と冷静だ。しかし長南がこの試合に並々ならぬ思いを持っているように、「他の選手のことは全く考えてない。長南に勝つことが一番大事なことだ」と、ヘンダーソンも長南を強敵だと認めている。どちらが勝っても無傷では終われない、激戦を制するのは長南か?ヘンダーソンか?
 「上にいる奴らを喰ってやるという気持ちを取り戻したい」と語っていた長南は、入場曲をDEEP参戦時に使っていたものに戻し、原点回帰。これまで以上に厳しい表情で、ヘンダーソンを睨みつける。

第2試合 ウェルター級トーナメント 一回戦1R10分、2R5分
2R終了 判定 3-0
 5月にこの有明でクラウスレイ・グレイシーに初黒星をつけ、GP参戦を決めた郷野。武士道に参戦以来二連勝でシウバ推薦の実力を見せ付けるアカーシオ。打撃を得意とする者同士の闘いとなるが、そのスタイルは大きく異なる。
 アカーシオがアグレッシブに前へ出て手数でKOを狙うタイプなら、郷野は相手の攻撃を避けて避けて避けまくり、カウンターを狙うか相手が疲れるのを待つタイプだ。
 しかし、郷野は「今回は打撃勝負ではなく、総合の闘い方をしようと思っている」と、いつもとは違う発言。もちろん“判定上等”でディフェンスの妙技を見せ付けたいという。一方のアカーシオは、「俺は攻めて攻めて攻めまくる。俺から逃げられるものなら逃げてみろ」と郷野を粉砕するつもりだ。水と油の闘い、相手の戦法を制するのはどっちだ?
 アカーシオはいつものように両腕をグルグルと回しての入場。パンチ、さらにヒザ蹴りのデモンストレーションも行う。郷野は菊田早苗、三崎和雄らGRABAKA勢を引き連れ、やや緊張した面持ちで登場。リング下では目をつぶって祈りを捧げリングイン。両者、向かい合うと真正面から睨み合う。

第1試合 ウェルター級トーナメント リザーブマッチ1R10分、2R5分
1R 3分49秒 アームバー
 なぜかリザーブマッチ扱いとなってしまったパウロ・フィリオだが、郷野の「2強3中5弱」発言の2強の一人であり、影の優勝候補と言っても過言ではない。ミドル級から階級を落としてきたフィリオは「対戦相手よりも減量のことしか頭にない」。しかし懸念されていた減量も二度目の計量で無事にパスした今、自身の言葉通り、もはや不安要素はない。
 一方の桜井はこの強豪を前にしても「すごい強いとは思いますけど、自信はありますよ。自分はスタミナがないんで、最初からガンガン行きますよ。そしてフィリオを倒して、誰かがケガするのを待ちます」と、GP参戦を諦めてはいない。
 カメラに向かって言葉をかけ、時折笑顔を見せるフィリオ。桜井は対照的に入場前から気合の入った表情を浮かべている。
大会名称PRIDE 武士道 -其の九-
開催日2005年09月25日
会 場有明コロシアム