ついにこの一戦が実現する。ファンが選んだ2nd ROUNDで最も見たいカードのナンバーワン。計量では吉田が102kg、ミルコが101.5kgと、なんと僅かながら吉田の方が重い。
吉田は戦前、「死闘に持ち込むしかない」と悲壮な覚悟を決めている。「一発で終わったら仕方がないけれど、あとは耐えるしかない。最初から最後まで忍耐。僕が組み付くには打撃を出すしかないでしょう」と、肉を切らせて骨を断つ作戦を明かした。ハイキック対策には「ガードを上げておくしかないでしょう」、ミルコのもう一つの武器であるミドルキックには「耐えるしかない」とシンプルに答える吉田。さらには、「道衣は掴んで欲しい。そうすれば密着できるから」と、何か作戦があることを匂わせる。
ミルコからテイクダウンを奪うことは、あらゆる選手が苦労している。レスリングの実力者であるコールマンでさえ、テイクダウンを奪うことは出来なかった。ヒョードルのように打撃で互角以上に闘えればチャンスも作れるが…。吉田の喧嘩パンチでどこまで追い込むことが出来るかだ。寝技に持ち込めば吉田が絶対的に有利。しかし、その寝技に持ち込むまでが至難の業なのだ。
一方、そのミルコは記者会見に姿を現し、非常に落ち着いた表情。吉田に握手を求め、笑顔を浮かべる余裕を見せた。「吉田戦は私が決勝ラウンドへ進むためのステップに過ぎない」と言い放ち、ギラギラとした殺気さえ漂わせたミルコ。
打撃か、寝技か? ミルコか、吉田か? 史上最大の決戦、いよいよゴングだ!
最初にミルコの入場、クロアチアの国旗をあしらったTシャツを着て、両手を広げて声援に応える。口を真一文字に結び、リングへ。そして吉田の入場だ。サーチライトが場内を照らす中、吉田が道衣に身を包み、ジャパンカラー・ブルーのマウスピースを口にくわえて姿を現した。リングインすると、深々と一礼する。