榊原代表が「PRIDE10年間の夢の舞台」と形容した今大会を締めくくるのは、やはり現PRIDEヘビー級王者のエメリヤーエンコ・ヒョードルだ。
アメリカで行われたPR活動では常にファンからの声援を受け、ニューヨークタイムズ誌で特集を組まれるほど、アメリカでも絶大な人気を誇っているヒョードルも、公開練習や会見でのファンの熱狂ぶりには「これほど歓迎してもらえるとは予想していなかったです」と驚きを隠せない様子。
そんな歓迎ムードに思わず笑顔を浮かべるヒョードルだが、試合に話が及ぶと「明日の試合は全く予想ができませんし、何ができるか分かりません。コールマンは体も大きいし、世界最高の選手の一人です。彼はレジェンドでもありますから、彼のような選手と闘えて光栄です」といつものように冷静な表情で、実にヒョードルらしい言葉を残している。
そのヒョードルを迎え撃つコールマンは、ランデルマンに負けず劣らずのハイテンションぶりを見せた。公開練習ではなぜかランデルマンの練習に参加し、上半身裸になってスパーリングをする熱の入れようで、自分の公開練習ではランデルマンと二人で榊原代表の挨拶を完全に無視してスパーリングを続けた。そんな派手な行動ばかりが目立つコールマンだが、今年2月のショーグン戦ではヘビー級でありながら、あえて体重を落とすという調整法に着手し、見事に復活を遂げている。
ヒョードルのピンチと言えば、藤田和之のパンチでぐらついたシーンがすぐに頭に浮かぶが、PRIDEのリングでヒョードルから完全なバックポジションを奪ったのは後にも先にもコールマンだけだ。「対戦相手のヒョードルのことはリスペクトしてるよ。俺が死ねばいいと思ってるヤツもいるかもしれないけど、怖くはないね」とコールマン。地元アメリカのUSAコールを背に、人類最強の男に立ち向かう。コールマンは“リアル・ロッキー”になることが出来るか!?
先に大声援の中、入場したのはコールマン。ランデルマンとバローニを引き連れて、ゆっくりゆっくりとリングへ歩を進める。トップロープを飛び越えてリングインすると、地鳴りのような歓声が沸き起こった! 続いてヒョードルは雪が舞う演出の中、サンボ衣にヘビー級王座のベルトを巻いての入場だ。正面から睨みつけるコールマンに、下を向いて目を合わせないヒョードル。