第9試合 PRIDE無差別級グランプリ 2006 決勝戦1R10分、2R5分
1R 7分32秒 グラウンドでのパンチ
“人類最強決定戦”ついにファイナル! 47,410人の大観衆が見守る中、まず準決勝でヴァンダレイ・シウバを必殺の左ハイキックでKOしたミルコ・クロコップが入場。1試合終えたとは思えないほど、顔はきれいだ。リングインすると、片手を挙げて歓声に応える。
 続いて準決勝でアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラを破ったジョシュ・バーネットが登場、顔の右側が赤く腫れあがっているが、同じく『北斗の拳』のテーマ曲を口ずさんでいる。ミルコはジョシュを見ようともせず、ジョシュはリング下から鋭い眼光でミルコを睨む。
 両国国歌の吹奏。ミルコは右手を左胸にあて、カッと目を見開いてクロアチア国旗を見上げる。ジョシュも同じように右手を左胸にあて、アメリカ国歌を聞く。両国の国歌吹奏が終わると、大歓声が沸き起こる! 高田延彦・PRIDE統括本部長のGP決勝戦認定宣言が行われ、いよいよゴング!
第8試合1R10分、2・3R5分
1R 4分28秒 グラウンドでの膝蹴り
 PRIDEミドル級GP決勝ではショーグンに敗れ、GP制覇の夢を逃してしまったアローナ。『PRIDE 男祭り 2005 頂-ITADAKI-』ではミドル級タイトルマッチに挑戦するも、シウバを仕留めきれず判定負け。シュート・ボクセ勢に連敗を喫しているアローナが復活するべく、9ヶ月ぶりにPRIDE参戦を果たす。休養を十分に取ったことで「今はもう身も心も戦闘態勢さ」とアローナは充電完了だ。
 対するアリスターは『PRIDE無差別級GP 開幕戦』でファブリシオ・ヴェウドゥム、2ndラウンドのワンマッチでアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラに相次いで敗れてしまった。最近は不調続きであるが、過去を振り返ってみれば06年の『PRIDE.31』でセルゲイ・ハリトーノフと対戦し、下馬評を覆すなど実力は折り紙つき。ミドル級トップクラスとの呼び声も高い。アローナの印象を「僕からしてみれば、打撃のレベルが全然違う。彼の打撃は全然、大したことがないよ。今日の試合ではハッキリとその差を見せ付ける」とアリスターは意気込んだ。
 ミドル級次期挑戦者決定戦の意味合いを持つ試合だけに、両者とも絶対に負けられない闘いとなる。シウバ挑戦へ一歩前進するのは一体どっちになるのか!?
 まず登場したのは紺色のラッシュガードに身を包んだアリスター。ビッグハンマーは今回も手にしていない。次にタイガーの絵が描かれたTシャツ姿のアローナが大勢チームの仲間を引き連れてリングイン。
第7試合1R10分、2・3R5分
1R 5分29秒 TKO(踏みつけ)
 2005ミドル級GP覇者ショーグンがいよいよ復活! 本来なら無差別級GPの前哨戦となるはずだった2月のコールマン戦で、腕を脱臼するというアクシデントに見舞われて戦線離脱を余儀なくされた。治療期間中は何も出来ず、「本当にツライ日々だった」とショーグンは振り返る。相手のスネークはムエタイのチャンピオンにまでなった男だが、ショーグンは「打ち合ってみたい」と打撃戦を希望する。
 スネークは以前からPRIDE参戦を臨み、体づくりをしていたという。初参戦でいきなりミドル級チャンピオンと闘うことに関して「オファーをもらった時は驚いたが、チャンピオンと闘えるのはチャンスだ」と野望を燃やす。“闘うエッフェル塔”の異名を持つ長身から繰り出すヒザ蹴り、長いリーチから繰り出すパンチ&キックで大番狂わせを狙う。
 スネークは『DEEP』のメインテーマで入場し、客席へ向かって親指を突き立てて「任せておけ」とばかりの自信に溢れた表情。リング下で両手を合わせて祈りを捧げてリングイン。ショーグンはキャップを被り、口を真一文字に結んでやや固い表情で入場。傍らでは兄ニンジャが檄を飛ばす。
第6試合1R10分、2・3R5分
3R終了 判定 3-0
 中村は本気で怒っている。試合前に対戦相手の中尾から幾度となく挑発されてきた。公開練習で中尾はスパーリングパートナーに中村のお面を被せ、秘策を2つ披露し、得意のキスでフィニッシュを決めた。前日会見でも変わらず中尾は挑発。その2人のやり取りに便乗したジョシュが火に油を注ぐと中村の怒りは沸点に。そういった中尾の行為を「頑張ってプロになろうとしている」と中村は批判。実績のあるレスリング力に関しても「中の上ぐらいじゃないですか」とバッサリ。
 PRIDEと苦楽をともにしてきた中村にとっては、PRIDEを軽く考えている中尾はどうしても許せない存在である。入場式では「I have PRIDE」と書かれたTシャツを着ていた。怒りに満ちた中村がPRIDEの厳しさを中尾に叩き込むか!?
「KISSブームを起こしたい」という中尾は、今日の試合に間に合うように用意した黒いKISS Tシャツを着て姿を見せた。セコンドは打撃コーチを務める伊藤隆。
 続いて青い柔道衣姿の中村が登場。こちらのセコンドには吉田秀彦、長南亮、石井大輔。コールされる際、中尾は鋭い眼光で中村を睨みつける。リング中央での睨み合いでは、中村は一切目を合わせなかった。
第5試合1R10分、2・3R5分
1R 8分8秒 TKO(タオル投入)
 韓国相撲シルムの英雄がいよいよPRIDEのリングに立つ。母国・韓国では大きな話題となっており、今回は多くのメディアやファンがテヒョンの勇姿を見に来るほどだ。韓国メディアの“試合をするのはまだ早いのではないか”との質問に、「短期間であっても最善の努力はしてきた。強い選手になるためには試合をすることが必要だ」と答えた。シルムの歴史の中で“最もシルムの技術を使える男”と言われ、横綱の地位に3度もなった。どこまで総合格闘技の闘いが出来るのか、それとも計り知れないポテンシャルの高さを発揮するのか。テヒョンの闘いに注目が集まる。
 しかし、そんなテヒョンへの期待をあざ笑うかのようなモラエス。「プロの格闘技の、PRIDEの厳しさをオレが教えてやる」と豪語し、「自分が一番ファンに見せたい部分はアグレッシブなところ。格闘技の選手はアグレッシブさを表現しないといけない」とテヒョンを叩きのめすことしか考えていない。
 モラエスはPRIDEで勝利を挙げられていないとはいえ、テヒョンよりもはるかにキャリアがある。柔術のバックボーンもあり、総合格闘技に関してはテヒョンよりも上であることは間違いないだろう。シルムのテクニックが総合格闘技で活かせるのかどうか…それは未知数。テヒョンにとっては厳しい試合となりそうだ。
 モラエスはたっぷりと汗をかき、眉間に皺を寄せて入場。その巨体はやはり圧巻だ。リングインすると走ってリング内を一周した。テヒョンは口を真一文字に結び、右手を挙げて場内からの声援に応える。
第4試合 PRIDE無差別級グランプリ2006 リザーブマッチ1R10分、2R5分
1R 6分45秒 TKO(グラウンドでの膝蹴り)
「打倒ヒョードルに最も近い男」と評価されているハリトーノフ。しかし、満を持してPRIDE無差別級GPに挑んだもののアリスター戦でまさかの敗北。「前回のアリスター戦では、倒れる瞬間に注意して倒れることが出来なかったので、右肩を脱臼してしまう形になってしまった」と試合を振り返ったハリトーノフは、負傷しながらも最後まで闘うという折れない心を見せ付けた。三強を追うもう一人の存在アレキサンダーとのリザーブマッチを制し、本戦復帰の奇跡を掴み取るか!? 
 対するアレキサンダーはPRIDEヘビー級チャンピオンのヒョードルの実弟。PRIDE無差別級開幕戦ではジョシュと一進一退の攻防を見せるも、敗退してしまった。「前回は試合前にインフルエンザにかかってしまい、高い熱がありました。それでスタミナがきれました」とアレキサンダーは敗因を語る。かつて同門だった両雄は、4強に負けず劣らず凄まじい試合を展開することは間違いない。
 まず最初に姿を見せたのは赤いTシャツ姿のアレキサンダー。対するハリトーノフも赤いTシャツ姿だ。セコンドにはイリューヒン・ミーシャ。
第3試合 PRIDE無差別級グランプリ2006 準決勝1R10分、2R5分
2R終了 判定 1-2
 ついに迎えた総合格闘技最後の大物対決。2002年にジョシュがノゲイラに挑戦を表明、「お前はもう死んでいる」と宣言してから実に4年もの歳月を経て実現したドリームカードだ。
「ジョシュは私と闘うのが怖いんじゃないかな」と自信を覗かせるのはノゲイラ。寝技世界一決定戦ADCCでジョシュと一緒に練習し、自分の強さを存分に見せ付けたことがあるという。「ボクはノゲイラをサブミッションで極めることが出来る、世界で唯一の人間だ」と言い放ったジョシュに対して、「それは難しいだろうね。私がジョシュを極める可能性の方が強いし、絶対に極める」とノゲイラは返答した。目指すはPRIDEを長きに渡って支え続けてきた、ヴァンダレイ・シウバとの歴史的なブラジル人同士の決勝戦。ジョシュ対策として、今回はレスリングを特に強化してきたという。
 一方のジョシュは、「スタンドの打撃とテイクダウン能力はボクの方が上。グラウンドでも彼の柔術よりボクのキャッチ・レスリングの方が上だ」と絶対の自信を持つ。「ボクはいつもどおりの試合をする。しかし、トーナメントなので出来るだけ早い段階で決着をつけるつもりだ。もしスローなリズムのノゲイラがボクのリズムに合わせたとしたら、彼に全く勝ち目はないだろう」と、ノゲイラを相手に短期決戦を挑むつもり。「今回のGPに出る3人はボクのレベルに合わせることは出来ないだろう。なぜなら、ボクが一番ハードなトレーニングを積んできたからだ」と、自分がやってきたことに対してジョシュは疑いを持たない。
 柔術か、キャッチ・レスリングか? 柔術マジシャンか、青い瞳のケンシロウか? 「極める」のはどっちだ!
 ジョシュは『北斗の拳』のテーマ曲を口ずさみながらの入場、スパッツの背後にはキャッチ・レスリングを現すサブミッション・レスリングの文字が刻まれている。ノゲイラは軽く拳を繰り出しながら歩を進め、途中からは小走りになってリングへ向かう。その目は真っ直ぐにリング上にいるジョシュを見据えていた。
第2試合 PRIDE無差別級グランプリ2006 準決勝1R10分、2R5分
1R 5分22秒 KO(ハイキック)
 2002.4.28『PRIDE.20』で一度闘っている両者。この時は3分5R判定なしという特別ルールだったため、フルラウンド戦い抜いた末に引き分けに終わっている。「4年前の試合は自分が勝っていたと思う。今度の試合ではそれを証明する」とその時のことを振り返るシウバ。実際、ミルコと互角に打ち合ったシウバは、ミルコの蹴り足を取って何度もテイクダウンを奪うなど有利な場面も。判定があればシウバに軍配が上がっていたという見方をするファン・関係者は多い。今回、無差別級GPに照準を合わせているシウバは、通常体重の100kgから試合前に数kg絞るという理想的な状態でコンディションを整えてきた。「実現すれば歴史定な一戦となる。自分のキャリアにとってアップグレードの試合になる」と語るノゲイラとの人類最強決定戦を見据えるシウバは勝ちしか見えない。
 一方のミルコ。毎度変わらず前日会見に姿を見せていないために、シウバ戦に向けての心境はわからない。しかし、ミルコと話をした榊原代表は印象をこう語る。「今までの中で最も体重が軽く、106kg。仕上がりのいい時のミルコ、という印象を受けましたね。シウバはミルコよりも大きくなっているんじゃないでしょうか。上半身を中心に筋トレをしてきたようです」
 2005.6.27ヒョードルと念願のヘビー級タイトルマッチを実現されるも、タイトル獲得に失敗。その負けを払拭するように、PRIDE無差別級GPでは美濃輪、吉田から圧勝と幸先いいスタートを切っている。PRIDEベルト奪取に向け、ミルコの左ハイがうなる!?
 まずは青コーナーより、スポンサーのパッチのたくさんついたノースリーブ姿のシウバが足早に歩きながらリング上に登場。笑顔を見せたりと余裕が感じられる。それとは対照的にミルコは眉間にしわを寄せながらゆっくりとリングインした。シウバは102.3kg、ミルコは100.4kgで試合に臨む。
第1試合1R10分、2・3R5分
1R 3分24秒 スリーパーホールド
 マーク・ハント、吉田秀彦戦に続いてPRIDE三戦目となる西島。サイボーグは現在の西島の実力を測るにはピッタリの相手だ。「PRIDE初勝利が欲しい。とにかく勝ちたい」と、西島は初勝利に飢えている。吉田戦の前から着手した警察署での柔道特訓、それとアメリカ時代のトレーナーを呼び寄せ、「一番調子が良かった1998年のボクシングを取り戻す」と原点に戻っての仕切りなおしだ。「サイボーグのようなタイプはカウンターが取りやすい」とカウンターを狙っていることを挙げ、「もし寝かされてもすぐに立ち上がる」練習をしてきたという。
 サイボーグは「2度目のチャンスがもらえて嬉しい」と、前回のカズ戦での完敗を払拭するような試合を誓っている。凶悪なまでの打撃と、シュート・ボクセで磨いた柔術。VS西島ということで寝技で勝負してくることも充分に考えられる。
 ボクシングの名トレーナー故エディ・タウンゼント氏の名言、「立って、そして闘え」。西島はその言葉通り、立ち続けて今度こそ初勝利を奪えるのか!? 負ければ後がない崖っぷちの殴り合い、間もなくゴング!
 サイボーグはブラジル国旗を頭からすっぽり被り、顔を隠して入場。後から続くシュート・ボクセのセコンドたちが、凄まじい形相で言葉を浴びせる。リング間近で国旗を脱ぎ、モヒカン頭を披露してニヤリと笑う。爪にはいつものように、“相手の死”を意味するという黒いマニキュアが塗られている。西島は小走りに登場、うつむき加減にリングへ向かい、セコンドには小路晃の姿が。レフェリーチェックの際には、真正面からサイボーグと睨み合う!
大会名称
PRIDE無差別級グランプリ2006 決勝戦
開催日
2006年09月10日